摂食障害

DSM-IV(アメリカの診断基準)では、摂食障害(Eating Disorders)は、神経性無食欲症(Anorexia Nervosa)と神経性大食症(Bulimia Nervosa)、特定不能の摂食障害(Eating Disorder Not Otherwise Specified)に大別されます。普通では拒食症と過食症に分類します。

診断は比較的簡単です。拒食症は明らかに痩せすぎにもかかわらず、本人が痩せていることを認めない。過食は、本人が良くないと思いながら吐いては食べてしまうことです。過食症は体重が多い人も少ない人もいます。

女性にみられる極端な食欲不振とやせ状態について急激な増加は、1960年代以後です。しかし当初は、拒食タイプだけが注目されており、特に日本では、1970年代になって、過食タイプの報告が多くなりました。そして、従来から知られていた神経性無食欲症(拒食症)に、神経性大食症(過食症)を加えて、それらの上位概念として、摂食障害(Eating Disorder)という用語が使われるようになりました。一般に、拒食症(拒食期)のほうが年齢的にやや若くて、十代に多く、過食症(過食期)は20歳前後に多いという特徴があります。拒食症から過食症にという病状変化の傾向がある一方で、拒食からでなく、過食から発症するタイプは低年齢で発症する傾向があるという報告もあります。男女比は1対10と、圧倒的に女性に多いのですが、男性患者もいます。

摂食障害(ここでは拒食症中心として)はきっかけとして、ダイエットや受験、恋愛等のストレスにより始まることが多いです。経験上、きっかけとなったできごとやストレスが根本的な原因ではなく、小さい頃からの体験や感じ方などが積み重なって、準備状態ができていた、そしてきっかけがトリガーを引くという考えが多く支持されています。

治療では、身体状況が危険な場合は除き、食べることにはあまりこだわりません。本人の体型に対する認知ゆがみの問題や「食べろ」という事で患者―医師の信頼関係が損なわれますから。